田原市医師会在宅医療サポートセンターは、市の委託を受け「在宅医療介護連携推進事業」に取り組んでいます。住み慣れた地域で、最期まで安心して暮らし続けられるよう在宅医療を推進しつつ、介護職と連携し地域の暮らしや健康を守るお手伝いをしています

こんにちは在宅医療サポートセンターです

第1便                               2018

こんにちは。在宅医療サポートセンターです
夫の父が脳梗塞で入院したけど、退院って言われたらどうしよう…
医師からガンって言われた。どうして良いのかわからない…。
どうも…家族が認知症かも… 一緒にいてイライラしちゃう
おばあさんの部屋にのみ忘れた薬がいっぱいある。
入院中のおじいさんが家で死にたいって言うけど どうしよう。
 看る自信なんてないし、仕事も子供の世話もあるし…。
など。
在宅療養と一言にいっても、その問題はさまざま。家族の事・・・そして自分の事。
ちょっと 相談してみたい
そんな時の窓口として 田原市医師会 在宅医療サポートセンターをご活用下さい。
病気や障がいを抱えながらでもこの町で安心・安全に暮らしていただき 「この町に居て良かった」と思っていただけるようなお手伝いをしたいと考えています。
介護者のSOS…ココロのセルフケア
在宅療養は、本人の健康はもちろんですが、同じように又はそれ以上に介護者の心と体が健康である事が
大切です。ここでは、介護者の心のセルフケアについて少しだけお伝えしたいと思います。
ある女優さんが、テレビでご主人の介護が元で"うつ病”になってしまった話をされていました。毎日、ひたすら介護に追われる日々で、自分自身の異変に気づかなかったとのこと。そんな時、主治医から教えてもらった対応策は、
「1日1回、自分の事だけを考える時間を持つ事」 
それは、トイレの中であったり、お風呂であったりと普段の暮らしの中でできること。
考えてみれば、大変な時ってお風呂の中でもそのことを考えてしまいますものね。
その、あまりにも大きすぎる問題から“解放される”時間を意識して持つことが大切だと。これなら、誰でもできる事だなぁと思いました。

結局、その女優さんは、スーパーの野菜売り場で新鮮な野菜に囲まれて、その生き生きとした野菜たちを手にとり選んでいる最中に、急に霧が晴れたようにココロが楽になり、自分自身を取り戻す事ができたようです。そして、ようやく「やっぱり自分は正常ではなかった。本来の自分を見失っていたこ事に気づくことができた」と話していました。もちろん、そのきっかけは、どこにあるのかはわからないですが、"介護の事を考えない時間“を持つ工夫は有効なのかもしれません。
"介護うつ“
そんな言葉があるようです。
介護をする側の疲労の蓄積が原因になることが多いようですが、4人に1人がかかるとも言われており、他人事ではありません。
“頑張ること”も大事ですが"頑張りすぎ“には危険信号です。
"やる気が出ない“"ぼーっとしている事が多い”“ミスが増えた”“わけもなく涙が出てくる”などのいつもと違う様子はSOSのサインかもしれません。
そんな時は、意識してひと息つく、ケアマネジャーに相談し介護サービスの見直しをするなど負担を減らす工夫が必要です。また、夜が眠れない、早朝に目が何度も覚める、何をしていても憂鬱な気分がぬけない、わけもなく悲しい気持ちや不安に包まれる…などの症状がある場合は、心が限界を伝えている可能性があります。無理をせず、早めに心療内科などの受診をお勧めします。
どうしても、介護中心の生活になり、自分自身の事を置き去りになりがちに。
“怠けている”のではなく“疲れている”のです。
ココロからのSOSを見逃さず、自分が自分でいられるように早めのケアが大切です。
日本人は、頑張り方を知っている反面、休憩の仕方を知らない人が多い特徴があると聞いた事があります。確かに、頑張った=偉いとほめられ育った方が多いのではないでしょうか?
まずは、自分がどうしたら心が満たされるのか?を知っておくことは大切なこと
そして、“頑張ること”“悩むこと”から解放される時間をもち、“頑張りすぎない””悩みすぎない“ようにする事も。家族のことを思うように自分自身も大切にして、時々は大きく深呼吸です。
介護者の皆さまが健やかに過ごしていただけるようお支えするのも 私どもの役割です。
どうぞ、お気軽にご相談下さい。

第2便                                2022